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瓜連まちの風土記 第30巻

瓜連まちの風土記 第30巻

静神社と静駅

 

【静峰ふるさと公園】
みんなの手植え博物館

 一人ひとりのチカラが未来へ結ぶ
 文化をつくる
『第30巻』の画像
◆いまからおよそ50年前、公園も観光施設もない瓜連で、人々がみんなで心を一つにしてふるさとの誇りをつくろうというプロジェクトがスタートした。
◆瓜連の生活者たちが、サクラの苗木を持ち寄って手植えして、広大な公園をつくりあげた。八重桜の多様な種が手植えされ、サクラの博物館となった。
◆八重桜の多様な種が手植えされ、サクラの博物館となった立派な公園にたたずむと、一本一本のサクラに愛情をそそぎ込みそれを愛でるスタイルがみえてくる。

静峰ふるさと公園を訪れ
出会ったのは
人々の努力と知恵によってつくりあげられた
素晴らしい自然であった。
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静峰ふるさと公園は
瓜連の生活者たちが
何もなかった瓜連のまちに
何か自慢できるものをつくろうと考え
持ち寄ったサクラの木を手植えして
サクラでいっぱいにした
人がつくった公園である。
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静峰ふるさと公園のある
静地区という場所には
お店はほとんどないし
人の姿もあまり見かけることもない
バスも1日に2本しか通らない
さびしいまちである。
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そのような場所に
約2100本の八重桜と
約200本のソメイヨシノが
生活者のチカラで手植えされた。

そして、サクラの季節が訪れると
たくさんの人々がそれを愛でるために訪れる
ステキな観光名所となった。
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このような今があるのは
半世紀前の瓜連の生活者の努力や
思いがあったからこそのことだろうと思う。
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ふるさとが心を一つにして
つくりあげた公園は
いま瓜連で生活している人々にとっても
サクラを愛でるために
よそから訪れる人々にとっても
かけがえのない場所であり
大切な宝物になっているのはまちがいない。
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あらためて、「公園」という場について考えて
みた。「公園」は、誰もがいつでも、気軽に訪れる
ことができる。そして普段着のまま思い思いに
楽しむことができる。
そんな日常の場であるにもかかわらず、まなざし
を変えただけで、ステキな感動をみつけることが
できる。そして、暮らしの中にある幸せを再発見
することができる。「公園」はステキなミュージアム
である。
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私が静峰ふるさと公園を訪れた季節は、もう秋も
深まっていた。フユザクラ以外に、サクラの花を
ほとんど目にすることはできなくなっていた。
しかし、地平線のみえるまち瓜連らしく、緑が
いっぱいで空が青く空気もすきとおっていた。
ここでは、人がつくった素晴らしい自然との
かかわりをとおし、新しい感動をみつけることが
できた。
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静峰ふるさと公園の木々をじっとみていると
半世紀前に、サクラの苗木を手植えした名もない
瓜連の瓜連の生活者の声がきこえてくる。
そして、まちを愛する一人ひとりの思いが感じられ
てくる。人々の思いが結集したみんなのチカラが
みえてくる。
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瓜連の生活者がみんなでつくりあげた
ひとつのミュージアムが
どれだけうつくしく
温かく
素晴らしいものか
しみじみと感じることができる。
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ふるさとの誇りをつくろうというみんなの思いを
結集し、みんなでチカラをあわせ、サクラの
苗木を植える活動からは、未来がみえる。

人やカネのチカラをあてにしないで、
自分たちの知恵とチカラを持ち寄って
いまできることをやる

あしたをつくるすべてのプロジェクトの
はじめの一歩は、そこからスタートする。
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「静峰ふるさと公園」は、都会の公園や
ミュージアムのようにお店がたくさんあり、
話題のスポットがあるわけではない。
しかし、ここで半世紀前に生活者たちが
手植えしたサクラをみているだけで、
私たちは、うつくしい自然の意味を
知ることができる。
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人々の繋がりやあたたかさを
知ることができる。
人と自然の美しさにふれることができる。
ふるさとのチカラを知ることができる。
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私たちの身のまわりにはたくさんの宝物があり
ミュージアムがある。
それぞれに良さがあり、感動がある。
感動を感じるためのまなざしを持つコト、
それが一番大切である。
静峰ふるさと公園をそぞろ歩けば
それを感じることができる。
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静峰ふるさと公園
住所:茨城県那珂市静1720-1
電話:029-296-1976
開園時間:9:00~17:00
休園日:月曜日(祝日等の場合はその翌日)、年末年始(12/28~1/4)
     ※桜まつり期間中は変更有

 
 2015年3月20日 発行

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