額田まちの風土記 第28巻
チルドレンズホーム
元気ミュージアム 子どもたちの夢を応援する |
静けさにつつまれた額田の住宅地を ぬけた先に、 その施設はひっそりと建っている。 |
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おそるおそる入ってみると、 小さな男の子が近よってきた。 男の子は元気よく 「こんにちは。」 と、あいさつをしてくれた。 |
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こんな元気な子どもが住んでいる この施設が児童養護施設だとは 誰も思わないだろう。 |
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「チルドレンズ・ホーム」 ここは さまざまな家庭の事情をかかえた 子どもたちが住まう施設である。 この施設に門や扉はない。 私は、自然とひかれるまま、 その施設の奥へと歩みを進めた。 |
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むかえ入れられた施設の中は とてもキレイだった。 施設の先生や子どもたちも、 みんな明るくて やさしい方々ばかりであった。 私が想像していた「児童養護施設」 とは、ちがっていた。 |
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そんなチルドレンズ・ホームに 協力している、 ひとつの団体があるという。 |
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その名も 「チルドレンズ・ホーム協力会」 チルドレンズ・ホームに住んでいる 子どもたちを応援する、 榊原さんという 額田の牛乳屋さんが中心となって、 地域住民の有志の人々とともに たちあげた応援団である。 |
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チルドレンズ・ホーム協力会は、 チルドレンズ・ホームと協同して 毎年様々な行事を この施設で行っている。 |
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夏祭りもある。 そば打ち体験をする 新そば祭りもある。 クリスマス会などもある。 そのような催しをする時、 協力会が応援する。 |
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協力会の活動は、施設行事の サポートだけで終わらない。 地域住民がお茶を飲みに来たり、 地域交流スペースで 太鼓やよさこいの練習をしている。 |
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チルドレンズ・ホームは、 いつも地域に開かれている。 そうであるからこそ、 協力会のサポートが欠かせない。 |
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地域がみんなそろって歴史ある チルドレンズ・ホームを 大事にしている。 そういった姿勢が伝わってきた。 |
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子どもたちが、 元気よく施設をかけまわっている。 彼らの小さな背中から、 彼らを見守り、支えている協力会の 人々のやさしさがみえてきた。 |
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ここチルドレンズ・ホームで生活する 子どもたちとその協力会は、 見えない糸でつながっている。 |
2017年2月13日 初版第1刷発行 | |
取 材 | :阿部 未波、竹内 千聡 |
著 者 | :阿部 未波、竹内 千聡 |
写 真 | :阿部 未波、竹内 千聡 |
編 集 | :畑岡 祐花、竹内 千聡 |
発行者 | :日本地域資源学会 |