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額田まちの風土記 第28巻

額田まちの風土記 第28巻

チルドレンズホーム

 

元気ミュージアム
子どもたちの夢を応援する
額田28-表

静けさにつつまれた額田の住宅地を
ぬけた先に、
その施設はひっそりと建っている。

額田28-3

おそるおそる入ってみると、
小さな男の子が近よってきた。
男の子は元気よく
「こんにちは。」
と、あいさつをしてくれた。

額田28-5

こんな元気な子どもが住んでいる
この施設が児童養護施設だとは
誰も思わないだろう。
 

「チルドレンズ・ホーム」
ここは
さまざまな家庭の事情をかかえた
子どもたちが住まう施設である。
この施設に門や扉はない。
私は、自然とひかれるまま、
その施設の奥へと歩みを進めた。
 

むかえ入れられた施設の中は
とてもキレイだった。
施設の先生や子どもたちも、
みんな明るくて
やさしい方々ばかりであった。
私が想像していた「児童養護施設」
とは、ちがっていた。
 

そんなチルドレンズ・ホームに
協力している、
ひとつの団体があるという。
 

その名も
「チルドレンズ・ホーム協力会」
チルドレンズ・ホームに住んでいる
子どもたちを応援する、
榊原さんという
額田の牛乳屋さんが中心となって、
地域住民の有志の人々とともに
たちあげた応援団である。

額田28-13

チルドレンズ・ホーム協力会は、
チルドレンズ・ホームと協同して
毎年様々な行事を
この施設で行っている。
 

夏祭りもある。
そば打ち体験をする
新そば祭りもある。
クリスマス会などもある。
そのような催しをする時、
協力会が応援する。
 

協力会の活動は、施設行事の
サポートだけで終わらない。
地域住民がお茶を飲みに来たり、
地域交流スペースで
太鼓やよさこいの練習をしている。

額田28-17

チルドレンズ・ホームは、
いつも地域に開かれている。
そうであるからこそ、
協力会のサポートが欠かせない。
 

地域がみんなそろって歴史ある
チルドレンズ・ホームを
大事にしている。
そういった姿勢が伝わってきた。
 

子どもたちが、
元気よく施設をかけまわっている。
彼らの小さな背中から、
彼らを見守り、支えている協力会の
人々のやさしさがみえてきた。

額田28-21

ここチルドレンズ・ホームで生活する
子どもたちとその協力会は、
見えない糸でつながっている。

額田28-23

 

額田28-後 

 2017年2月13日 初版第1刷発行
取 材 :阿部 未波、竹内 千聡
著 者 :阿部 未波、竹内 千聡
写 真 :阿部 未波、竹内 千聡
編 集 :畑岡 祐花、竹内 千聡
発行者 :日本地域資源学会
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